
昔は1つの家に何世代もの人が同居し大家族であったので、介護は家族の中でも特に妻、嫁や娘など女性がするものという考えが主流でした。
そして介護は「報酬のない労働」と呼ばれるほど過酷なものだったのです。
しかし、女性の社会進出が進んだこと、核家族化が進んで1世帯あたりの人数が減ったこと、医療の進歩により高齢化が進んで要介護年数が延びたことなどの時代背景により、寝たきりの人を抱えた家族は共倒れになってしまう危険が出てきました。
また、老夫婦二人暮しという家庭もあり、老人が老人を介護するという“老老介護”も行われるようになりました。
そのような背景で家族の負担が増えたため、介護を施設などに委託する流れができ、スタッフに専門性を求める声が高まったため、1987年に「社会福祉士及び介護福祉法」が制定され、介護福祉士が誕生したのです。
しかし、介護福祉士は業務の過酷さで腰などを痛めてしまったり、大変さに見合った収入が得られないなどの理由で離職率の多い職種でもあります。
離職率が多いので、残った人たちでシフトを組まなければならず、ますます負担が大きくなるという悪循環になっています。
それで、フィリピンとEPA(経済連携協定)を結び、フィリピン共和国の国家資格を持った介護福祉士600人を日本に呼び、日本の介護福祉士の資格を取ったのち施設などで働いてもらうことになりました。
この協定の締結で現在、介護福祉士として働いている人たちの負担軽減と人手不足によって落ちていたサービスの質が向上することが期待されています。